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卵管留水症における卵管切除が体外受精成績に及ぼす影響について

学会誌掲載論文

Vol21-2

著者 : 水澤友利,八田桂奈,林 奈央,江夏宜シェン,十倉陽子,岡本恵理,山田 聡,松本由紀子,苔口昭次,塩谷雅英

Abstract

卵管留水症を合併した症例に対する卵管切除の有無別に体外受精治療への影響を比較した。非切除群209周期と切除群46周期で採卵数、受精率、胚発生に有意差は見られなかった。胚移植後の成績は非切除群189周期と切除群52周期で、切除群の妊娠率55.8%は非切除群の妊娠率39.2%に比べ高く(P=0.03)、切除群の出生率40.4%は非切除群18.5%に比べ有意に高かった(P=0.0009)。切除群の流産率27.6%は非切除群48.6%に比べ低かった(P=0.07)。年齢層別解析では40歳までは切除群が非切除群に比べ初回移植から高い妊娠率と出生率であった。41歳以降の累積出生率は非切除群と切除群は類似した値であった。40歳までの卵管留水症合併体外受精症例における胚移植の卵管切除は移植後の成績を改善させると考えられるが、41歳以降の症例においては切除に関しては慎重な対応が必要であることが示唆された。

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