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O-5 3PN胚における倍数性解析の検討

年次大会 一般演題

2020年度 年次大会-一般演題 | 学術集会 - 一般演題(口頭発表)

発表者 : 後藤 優介1) , 寄田 朋子1) , 渡邊 華1) , 田口 新1) , 原田 祐紀1) ,芦川 享大2) ,長井 陽子2) ,桜庭 善行2) , 向田 哲規1)

Abstract

【目的】

受精判定時に前核が3個以上確認できる多前核胚については倍数性 異常と判断し廃棄となることが一般的である.しかしながら, 異常受精の胚においても培養を継続した場合,一定の割合で胚盤胞への発生を認めることがあり, これらの胚においては 2倍体の胚が存在するとの 報告もある.当院でも過去に本学会(2018)において3PN 胚を含む多前核胚について NGSを用いて解析し2倍体の胚が存在する可能性を報 告した.しかしながら, 一般的なPGT-Aに用いられるNGSの解析で は正確な倍数性の判定は困難である.そのため今回廃棄予定となった 3PN由来胚盤胞に対して,NGSに加えてSNVジェノタイピング法も併 用して倍数性解析を行い3PN由来胚盤胞の臨床的有用性の検討をおこなったので報告する.

【対象と方法】

患者から本研究に同意の得られた 3PN由来胚盤胞のうち, 過去に NGSのみの解析で異数性異常と判断されなかった胚6個(A 群), および新たにbiopsyを行った胚5個(B 群)についてSNVを加えた倍数性解析を行い正確な診断を施行した.本検討の倍数性解析はVarinos社においてSNVジェノタイピング法により行った.

【結果】

倍数性解析の結果 A 群では2倍体が 50%(3/6),3倍体が33.3%(2/6), 判定不能が16.7%(1/6)だった.B 群では 2倍体が 40%(2/5),3倍体が 60%(3/5)であり両群において2倍体の胚が存在した.

【考察】

今回解析した3PN由来胚盤胞において2倍体の胚が存在することが 示された.今後3PN 胚も倍数性解析を行うことで移植の対象になりう ることが示唆された.倍数性異常は流産に繋がる可能性が高いだけに, 今後 PGT-Aによる染色体異数性の解析には, 倍数性解析を併用する ことはとても有用であると考えられる.

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