Papers and Abstracts

論文・講演抄録

―総説― 卵巣組織凍結と融解移植の現状と課題

学会誌 掲載論文

2023年度 学会誌 掲載論文日本IVF学会雑誌 Vol.26 No.2 11-17

著者:原 鐵晃

県立広島病院生殖医療科・ゲノム診療科、広島中央通り香月産婦人科

Abstract

2020年だけでも、世界中で0-39歳の90万人の女性が新しくがんと診断された。がん治療の進歩とともに生存率の向上のみでなく、妊孕性を含む生存中のQOLが重視されてきた。妊孕性温存のために、卵子、胚、卵巣組織が凍結されるが、個々の患者にどの方法が最適か不明である。卵巣組織凍結は、思春期前の少女に対して適応できる唯一の方法である。卵巣組織凍結による最初の出産例は、2004年、J Donnezらが報告し、以来、多くの研究が報告された。ASRMは卵巣組織凍結は すでに研究的方法ではないとしたが、ESHREは、卵子と胚凍結のみが妊孕性温存の確立された方法とし、開発途上の方法としている。 最新のレビューによると、世界中でこれまで、184名が妊娠し、189人の生児が誕生、凍結卵巣組織による生児獲得率は28%であった。卵巣組織採取、凍結、原疾患治療後の融解移植の現状と課題についてまとめた。

キーワード: 卵巣組織凍結、卵巣組織移植、生児獲得率、卵巣機能、症例選択基準

ラニングヘッド: 凍結卵巣組織移植の現状

loading