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マウス精子成熟における遺伝的背景の影響について

学会誌掲載論文

日本IVF 学会雑誌 Vol. 20,No. 2,6 - 8,2017

著者 : 渡邊 仁美,竹田 理恵,廣田 圭司,近藤 玄

Abstract

要 旨: 哺乳類精子は射出直後には受精能を持たないが,数々の段階的な精子成熟過程を経ることで受精能を獲得することが知られている
1).先行研究において受精能獲得過程にある精子の膜表面ではGPIアンカー型タンパク質(GPI-AP)遊離とラフトの局在変化が連動して起こり,これが受精に重要な反応であることを見出した
2).本研究では,実験用近交系マウスで妊孕性に差があるC 57BL/6 系統とBALB/c 系統に着目し,2 系統間の精子受精能獲得過程における分子挙動を比較し,受精能との相関を検討した.
実験区として,EGFP-GPI 遊離・ラフト局在変化・奇形精子率・先体反応の誘導・コレステロール遊離・体外受精率・同一場での受精能の比較・雌体内での両系統精子のGPI-AP 遊離およびラフト局在の比較を行った.
結果として,両系統間でラフトの局在変化に有意な差が認められ,これが受精能の違いを反映していることが示唆された.
キーワード:マウス系統,精子,ラフト,受精率

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