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回復培養後の胚盤胞Gradeによる妊娠率の比較

年次大会 一般演題

2018年度 年次大会-一般演題 | 学術集会 - 一般演題(口頭発表)

発表者 : 小熊 惇平,加藤 泰宏,奥原 彩也香,佐藤 渚,小川 奈津,野尻 由香
松浦 大創,野村 昌男,古井 憲司

Abstract

目的:凍結胚を融解後、3時間の回復培養を行った後に胚盤胞が完全に回復または拡張しGrade評価ができる胚と、回復が遅延し収縮していてGrade評価できない胚がある。そこで、本検討は融解胚移植時に胚盤胞の回復状態が妊娠に影響するのか比較検討した。

方法:2015年1月から2017年12月まで、移植時年齢が39歳以下でHRT周期にて単一融解胚移植を行った612周期を対象とした。凍結胚の回復培養は融解後3時間とし、移植直前にGradeの評価を行った。胚の評価が出来た群(以下回復群)と収縮していてGradeが判断出来なかった群(収縮中群)のそれぞれG1G2,G3,G4,G5における妊娠率について比較検討を行った。胚の評価はGardner分類で行い、収縮中群のGradeは凍結時のGradeで分類した。

結果:妊娠率は、回復群でG1G2 38.3%(18/47),G3 61.5%(59/96), G4 66.7%(198/297),G5 72.5%(29/40)、収縮中群でG1G2 27.3%(3/11),G3 45.0%(9/20),G4 50.5%(51/101)であった。回復群のG3,G4,G5とG1G2で有意差があった(p<0.05)。回復群のG4と収縮中群のG4で有意差があった(p<0.05)。

考察:本検討より、凍結時、融解後にかかわらず胚盤胞のGradeが高くなるにつれて妊娠率が上昇することが示唆された。さらに、Grade 4で完全に回復した胚盤胞と回復が遅延していた胚盤胞の妊娠率に有意差があった。このことから、凍結をする際はGrade3以上の胚盤胞で行い、それに加えて、融解胚移植の際はGrade3以上の完全に回復した胚盤胞を移植することが望ましいと考えられる。今後は凍結時に胚盤胞がGrade3以上になるまで待って凍結することまた、融解胚移植時に収縮中の胚盤胞は、回復培養時間を延長して胚盤胞がGrade3以上に回復するのを見極めた後に胚移植をすることによって妊娠率が改善するか検討をしていきたい。

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