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精液の低温暴露によって起こる精子運動性の低下を防ぐ工夫 ~フードコンテナを用いた精液の保温効果と 20℃での精液保存の影響について~

学会誌掲載論文

Vol23-2

著者 : 岸田 拓磨,菊地 裕幸,山田 健市,菅野 弘基,岸田 理英,佐藤 那美,結城 笑香, 吉津 葵,佐々木 郁弥,片桐 未希子,吉田 仁秋

仙台 ART クリニック 〒 983-0864 宮城県仙台市宮城野区名掛丁 206-13

Abstract

精液を低温保存することで,精子の運動性の低下が報告されている.検討1では,精液を5 ℃の環境で1時間保存する際,フードコンテナによる保温が精子の運動性を改善するか検討し,検討2では, 精液を20 ℃で1時間保存することによる精子の運動性への影響について調査した.検討1:フードコン テナを用いた群の精子運動率,前進運動率, 調整後の精子濃度は, フードコンテナを用いなかった群と比 較して有意に高かった.検討2:20 ℃群の精子運動率, 前進運動率は25 ℃群と比較して有意に低かっ たが,症例の中には20 ℃と25 ℃で保存後の精子の前進運動率がほぼ同等の成績を有する症例もあった. 今回,低温環境でフードコンテナによる精液の保温は精子運動性の維持に有効であることと,20 ℃以下での精液の保存は,精子運動性の低下を引き起こす可能性があることが判明した.

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