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O-27 男性不妊治療患者の睡眠に関する検討

年次大会 一般演題

2020年度 年次大会-一般演題 | 学術集会 - 一般演題(口頭発表)

発表者 : 藤井 美喜,江夏 徳寿,苔口 昭次,塩谷 雅英

Abstract

【目的】

睡眠は身体の回復を促し, ホルモンバランスを整える役割がある. 妊孕性向上のためには睡眠を良好に保つことが大切とされている.そこ で, 睡眠状態が精液所見に与える影響, 男性の睡眠に与える影響因子 を調査した.

【方法】

2019年5月~ 2019年6月に, 男性不妊外来を受診した患者を対象にアンケートを実施した.アンケートは, 睡眠障害の評価項目7要素にて 内容が構成されている「ピッツバーグ質問票(SQI)日本版」,および「睡 眠に影響する因子(高年齢・アルコール摂取・喫煙・就寝前にPC・足 の冷え・夜勤ありの仕事)」を含めた内容とした.

【結果】

対象はアンケートを回収できた187名とした(回収率89.0%).平均年 齢は 36.5歳.睡眠障害の程度は, 睡眠障害なし76.5%, 軽度睡眠障害21.4%, 高度睡眠障害2.1%であった.睡眠時間は平均6時間が最も 多く,6時間以内が 51.9%であった.睡眠時間と精液所見の相関を検 討すると, 精液量・精子運動指数において6-7時間をピークとして逆 U 字型の緩やかな相関を認めた.睡眠時間6-7時間,6時間< および > 7時間の2群間の比較をすると,精子運動率はそれぞれ 45.4%,38.7% と睡眠時間6-7時間の群で有意に良好だった(P>0.05).精子濃度とPSQI 評価,および精子運動率とPSQI 評価の間には有意な相関を認 めなかった.PSQI 評価と各因子の関連解析結果は,“喫煙あり”(オッ ズ比2.34,95%CL 1.07-5.12,P値0.032)で有意差を認めたが, 他の睡眠影響因子との関連は認めなかった

【考察】

精液所見と睡眠時間の間には,6-7時間をピークとして逆 U字型の緩 やかな相関を認め,6-7時間の睡眠時間が精液所見に最も良いという 結果が得られた.その一方で睡眠障害と精子濃度, 精子運動率との 関連は確認できなかった.ただ喫煙が, 男性の睡眠障害のリスク因子 となることから,禁煙指導の必要性が改めて認識された.

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