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「日本IVF 学会の魅力」

塩谷雅英

2022年度 年次大会-講演抄録 | 理事長講演

学会講師 : 塩谷雅英

Abstract

日本IVF 学会は,我が国のIVFの草創期であった平成5年(1993 年)に前理事長の森本義晴先生,山下正紀先生,石川元春先生,そして大谷徹郎先生の4名の先生方が大阪・兵庫IVF 懇話会を立ち上げて以来,30 年の歴史を刻んで参りました.この30 年間に本学会が果たした役割は小さいものではなかったと言えるでしょう.急速に発展・進化するARTについて知識を深めるため,国内外から一流の講師を招き講義をしていただくことで最先端の情報を学びつつ我が国のARTの発展に寄与してきました.同時に会員同志の親睦を深め,密な情報交換の場としての役割も果たしてきました.本講演では特に過去6 年の学術集会およびその他の活動をご紹介しつつ,「日本IVF 学会の魅力」を皆様に再認識していただきたいと考えております.

2016 年,第19 回大会は神戸で開催されました.特にSimon 教授のERAに関する講演,Munne 教授によるPGTに関する講演,英国でのミトコンドリア移植を牽引しているHertbert 教授による講演など,まさに時代の最先端の講義を聴くことができました.2017年,第20 回大会は仙台で開催されました.Hsueh 教授による卵胞発育の話題,Chian 教授によるIVM,Turek教授によるNOAの講義,Norman 教授からはARTの
未来について,というテーマで講義を聞くことができました.2018 年,第21回大会は名古屋で開催されました.この大会は,オール日本の大会,国内から選りすぐりの演者による質の高い講演が繰り広げられました.参加者が過去最高を記録したことからもわかるように大成功を収めた大会となりました.2019 年は福岡で開催されました.海外から3 名の講師が来日,特にSimon教授のERAに関する講演は注目を集めました.2020年は広島で開催されました.COVD19パンデミックのため多くの学会が中止,あるいはオンラインとなる中リアル開催に踏み切り,あらためてリアルの良さを再認識した大会となりました.ジャパネット高田の高田明会長の情熱のこもった講演は記憶に新しいところです.
2021年は滋賀で開催されました.やはりまだまだCOVD19パンデミックの影響が懸念されましたが会長の英断によってリアル開催となり,会員の交流を大いに深めることのできた大会でした.この大会では我が国の不妊治療保険適用を控える中,保険適用で先行していた韓国の状況をChoo 教授の講演を拝聴できました.
このように,日本IVF 学会学術集会はまさに時代が求めるものを取り上げて参りました.また,FSA(オーストラリア)との講演交換プログラム,およびASRMにおけるJSARシンポジウムの開催など,我が国と海外との交流の窓口としての役割も果たしています.2017年から設けられた柳町隆造賞,森本義晴賞は,ARTの進歩に寄与する仕事をしている会員に授与して参りました.これらの賞が会員の皆様のモチベーションを高めることに貢献出来たものと自負しております.本講演を通じて,皆様が日本IVF 学会の魅力を感じとってくださり,本学会をさらに身近に感じていただけると幸いです.

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